自宅を木の家にすることで得られるメリットと注意点
自宅を木の家にすることで得られるメリットと注意点
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間取りの変更を始めとしたリフォーム工事への柔軟な対応
住宅に使用する素材に木を採用するメリットはたくさんありますが、中でも特筆すべきポイントとして挙げられるのが間取りの変更における対応力の高さです。
消耗品である住宅は年月の経過によって設備などが徐々に老朽化していくので、状況に応じて修繕を行わなければいけません。
木で作られた住宅は、多くのケースで家の基礎部分や土台の上に柱などを設置する構造になっています。
この絶妙なバランスによって建物がしっかりと支えられているため、部屋を仕切る壁などを安全に動かすことが可能となるのです。
これによって、修繕工事はもちろん、人数の変化に合わせたリフォームによる間取り変更にも柔軟に対応できます。
高い吸水性による快適な空間の実現
快適な空間を手に入れられるのも木の家ならではのメリットです。
数多くある住宅に使われる素材の中でも、木材は高い吸湿性という特性を持っています。
カビが繁殖する原因となる湿気は、生活をする上で特に気を付けなくてはいけないポイントの一つです。
日本には雨が続く梅雨の時期だけでなく、1年を通して湿度が高い地域も多く、こういった地域で住宅を建てる時はこの点に注意をしなくてはいけません。
吸湿性の高い木材は乾燥状態での水分の放出、湿度が上昇した時の空気中に含まれる水分の吸収という作業を自然に行ってくれるのが特徴です。
この働きによって屋外と室内の気温差で起こりやすい冬場の結露なども予防できるので、季節を問わず快適な環境で生活をすることができます。
湿度の調節はカビ以外のダニを始めとした害虫の繁殖も抑制できるため、アレルギーを持っている人も安心です。
自然の香りによって得られるリラックス効果
精神的な作用も木材ならではのメリットの一つに挙げられます。
木から発せられる香りは人の心を落ち着かせる作用があると考えられていて、ストレスの軽減や疲労回復の効果が期待できるのが特徴です。
この木の香りはリラックスだけでなく、害虫の繁殖を抑制にも役立ちます。
小さい子供がいる家庭では衛生面に特に注意をしなくてはいけません。
ストレスを緩和して安全に生活ができるのも木の家が持つ大きな魅力と言えます。
木の素材ならではの注意点
数多くのメリットがある木の家ですが、注意すべき点もあります。
特に気を付けなくてはいけないのが耐久性で、地震が多い日本で家を建てる上で建物の耐久性は大事なポイントの一つです。
一昔前であれば木造住宅は地震による倒壊が懸念されることもありましたが、技術の向上によって木造住宅でも十分な耐震性を持たせることができるようになっています。
とはいえ、鉄筋コンクリートなどに比べると耐久性の面で若干劣ってしまうのは否めません。
そのため、家を建てる前に入念に地盤調査を行って、必要に応じて補強工事をする必要があります。
建築後も定期的に専門家による耐震性の診断を受けて、メンテナンスをしていくことが大切です。
そのほか、木材ならではの注意点として害虫の被害があります。
木造住宅における害虫被害で比較的多いのがシロアリによる食害です。
シロアリは暗い所を好む性質を持っているため、主に床下など日常生活で目に付き難い場所に発生すると言われています。
気が付かないうちに家の基礎部分や大黒柱に被害が出てしまうというケースも珍しくありません。
こうしたトラブルを避けるために、建設の段階で防蟻処理などの対策を施しておくことが重要になります。
木材が持つ長所と短所を理解しておく
物事には長所と短所の両方が存在するように、木材にも魅力的な部分だけでなく注意しなくてはいけない点がいくつかあります。
良い部分だけで判断をしてしまったことで、家を建ててから後悔をするというケースも少なくありません。
こうした失敗をしないためにも、事前に木材が持つ両方の特徴をしっかりと理解した上で決断をすることが大切です。
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